プロの視点で物件の状態を見極める!中古マンション購入前に要チェックの内見ガイド
- BSホーム
- 5月29日
- 読了時間: 5分
中古マンションを購入するというのは、単に“住む場所を探す”という行為にとどまりません。 それは「未来の安心」と「資産価値の判断」という2つの大きな意味を持っています。 特に渋谷のような人気エリアでは、スピード感のある意思決定が求められる一方で、物件の状態を的確に見極める目も必要です。 物件探しはパワーを使います。 購入したい物件が見つかると「やっと決まった!」「良い物件が見つかった!」とゴールした様な感覚になりますが、住む人にとって住宅購入はゴールではなく新たなスタートなんです。
だからこそ、住んだ後の事を想像し、想定しながら物件探しをすることが重要です。
この記事では、中古マンションを選ぶ際に見逃せない“物件状態のチェックポイント”を、内見時に役立つ持ち物などとあわせて、楽しく・実用的に解説します!
1. 築年数は「数字」ではなく「意味」で捉える
多くの方がまず気にするのが「築年数」。確かに重要ですが、数字だけで判断するのは早計です。たとえば1981年以前の物件は旧耐震基準、それ以降は新耐震基準に基づいて建築されており、ポータルサイトで検索する際も、そういった条件で絞り込み検索をすることも多いでしょう。 しかし、リフォームや耐震補強が入っていれば古くても安心して住める物件もあり、自分の条件にマッチした物件が存在する可能性もあります。 確かに物件探しに条件決めは必要ですが、固定概念に縛られすぎるのも良くないです。
ポイント:
築20年以上でも、フルリノベーション+耐震補強済みなら要チェック
建築確認申請日が新耐震基準に該当するかどうかを確認
修繕履歴や点検記録をチェックする
2. 管理状態=“見えない安心感”を買う指標
中古マンションの価値を左右するのは「見えない部分」にあります。その代表が管理状態。豪華なエントランスよりも、ゴミ置き場の清掃状況のほうがリアルな安心材料になります。
チェックポイント:
エントランス・廊下・階段・駐輪場などの清掃状態
掲示板の掲示物の整理整頓(管理組合が機能しているかの目安)
管理会社の対応スピードや入居者のマナー
長期修繕計画の有無と実行状況
管理費・修繕積立金が適正かどうか
マンションは「共に暮らす空間」。共用部の管理がよい=住人の質が高い、と読み取ることもできます。
人によっても差はありますが、エレベーター内などで他の住民とすれ違った時に挨拶が多いマンション、少ないマンションは如実に表れます。人付き合いが得意苦手にもよるので、これは好みにもよりますが、一つの判断基準ともなります。 ※不動産会社の方と一緒の時は挨拶はないかもしれませんが参考にすると良いです。
3. 内装と設備:"ピカピカ"だけじゃダメ!
フローリングが新品、キッチンがピカピカ……一見すると素敵ですが、表面だけで判断してはいけません。大事なのは“中身”です。 物件によっては水道が止らている場合もあるので全てのチェックはできないかもしれませんが、長く住む家なので可能な限りチェックができると良いですね!
水回りのチェックポイント
キッチン・浴室・洗面所・トイレの水漏れやカビ跡
排水の流れの良し悪し(音や臭い)
タイルのひび割れやシーリングの劣化
その他のチェックポイント
壁紙の裏にカビや結露の跡がないか
床下収納や天井裏の点検口の有無と状態
エアコン・給湯器・分電盤の設置年と動作確認
水道管などの修繕状況
4. 内見時に“持っていくと得する”アイテム集
プロの不動産バイヤーやリノベーション業者が持ち歩く、"内見お役立ちグッズ"を紹介します。
アイテム | 使い方・ポイント |
メジャー(巻尺) | 家具配置を検討するときの必須ツール |
スマホ(+バッテリー) | 写真・動画記録、方位アプリで日当たりチェック |
LEDライト | 収納・床下・電気がつかない部屋などの確認用 |
マスキングテープ | 壁の傷や気になる点を一時マーキング |
ニオイチェッカー(鼻!) | カビ臭、排水臭、タバコ臭なども重要な判断材料 |
メモ帳 or チェックリスト | 忘れ防止+比較検討に便利 |
5. 最後は“住む自分”をイメージできるか?
すべてのチェックが終わったあとに、自分に問いかけてほしいのがこの一言——
「ここで朝を迎えた自分を想像できるか?」
物件の良し悪しは数値や仕様だけでは測れません。直感も含めた“空気感”が、あなたにとっての「本当にいい物件」を教えてくれます。
他にも買い物から帰ってきてキッチンで料理をしている姿を想像したり、リビングで家族と過ごす姿を想像してみるのも凄く有効です。 私がお客様を案内していた時、物件を気に入ってそうな場合「どこに塩とか調味料を置きますか?」と質問をします。 すると、キッチンの調味料を入れるのに丁度良い引き出しを開けて「ここに置きますね!」と返してくれます。 それに対して「実際に住んだら、調味料などは全て引き出しにしまってますか?それともよく使うものはキッチンの上に出しておいたりはしないですか?と聞くと、「確かに!塩と砂糖はキッチンの上に置いてますね!だったらお塩はここですね!」と笑いながら答えてくれます。 その様に実際に住むことにリアルティを持ちながらイメージしてみることで済んだ後の失敗を減らすことができるので是非家族みんなで俳優になって、新しい家で暮らすごっこ遊びをしてみるのもお勧めです。
まとめ
中古マンション選びは、“住むための買い物”であり“資産としての投資”でもあります。築年数・管理状態・設備チェック・内見準備という4つのステップを押さえながら、あなたらしく、より理想に合った快適な住まい探しを"楽しんで"ください。
次回は「買った後に後悔しない!中古マンション購入後にやっておくべき5つのこと」をお届け予定。どうぞお楽しみに!
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